HOME  >  NEWS  >  2022 NEWS Index

真珠の話

6 月の誕生石、真珠。
皆様は真珠をじっくり眺めたことがおありでしょうか?

ダイヤモンドを始めとした宝石の多くは、キラキラと輝いたり赤や青などのはっきりとした色彩から強く主張するような印象ですが、「月の雫」や「人魚の涙」とも形容される真珠は控えめな、神秘的な輝きを放っています。
真珠は古くから世界中の人々に珍重されてきました。
エジプトや古代ローマ、中国などでは紀元前から富や権力の象徴、また薬として用いられ、多くのエピソードが伝わっていますが、中でも古代ローマの博物学者大プリニウスの「博物誌」には、女王クレオパトラが古代ローマ帝国の将軍であったアントニウスに、「あなたがこれまでに見たことのない豪華な宴会を開いて見せる」という賭けを挑み、宴席で身に纏っていた真珠のイヤリングを片方外し、ワインビネガーに溶かして一気に飲み干したと記されています。世界最大と言われていたクレオパトラの真珠は、当時小国が買えるほどの価値があり、この賭けは誰が見てもクレオパトラの勝ちとなったそうです。

そして日本でも、縄文時代の遺跡から出土した「魏志倭人伝」や「古事記」、「万葉集」などにも記述がみられるように、真珠は昔から特別なものでしたが、近代になり世界に先駆けて養殖真珠の生産に成功し、戦後は国の重要な輸出品のひとつでした。現在では主要な養殖真珠の産地は海外へ移っていますが、いまでも国際的な真珠の取引には「匁」= monme という単位が使用されており、往時をしのばせています。
さて、指輪やペンダント、イヤリングなど、さまざまなジュエリーに加工される真珠ですが、中でも多くの方にとって一番なじみのあるのがネックレスではないでしょうか。それだけを見れば美しくて当たり前に思えるネックレスですが、色やサイズ、テリと呼ばれる光沢を揃えるために、実はばく大な数の真珠の中から選び抜かれていることは案外忘れられがちです。この機会に、ぜひお手持ちの真珠をじっくり眺め、なぜ人々がこれほど長い間真珠に魅せられてきたのかに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

最近多くのお客様からお尋ねいただくのが、すっかり日常となったアルコール消毒は大丈夫なのかというご質問です。結論から申し上げますと、なるべくなら付着しないようになさってください。特に真珠は、ということになります。

最後にお手入れについて、有機質である真珠。ワインビネガーに溶けてしまうのかは定かではありませんが、酸やアルカリ、熱には弱く、汗や皮脂、化粧品などの成分が長い時間をかけて真珠にダメージを与えることは間違いありません。特にこれからの汗ばむ季節にはお使いになられた後は固く絞ったタオル等で優しく拭い、乾燥させてからおしまい下さい。また、デリケートな真珠は他のジュエリーと一緒にすると表面にキズが付くことがあります。真珠は専用のケースでの保管をお勧めいたします。ネックレスを持ち上げた時に真珠と真珠の間に隙間が出てきたら、糸が痩せてきているサインですので点検をお勧めします。どうぞお気軽にウエダジュエラーへお持ちくださいませ。
ウエダジュエラーでは質の良い真珠を取り揃えております。中でもお勧めなのがベビーパール。ともするとフォーマルな印象が強いパールのチョーカーですが、ベビーパールを合わせて頂く事でほどよくカジュアルさが加わり、日常使いをし易くしてくれるほか、それだけでお使い頂いてもとても可愛いアイテムです。ぜひ店頭にてお確かめくださいませ。

真珠のお話、いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ウエダジュエラー オンラインショップ


ウエダジュエラー 公式 Instagram

ウエダジュエラー 公式 Facebook

ウエダジュエラー 公式 LINE