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トルマリンの話

グリーンやレッド、ピンクなど、9 月にご紹介したサファイアよりもさらに多くの色の種類がある 10 月の誕生石トルマリン。
今回はこのトルマリンにフォーカスしてコラムをお届けいたします。
その前に「そもそも誕生石って?」というお話を少々…
誕生石は西洋から入ってきた考え方ですが、その起源は西洋占星術に求めることができます。惑星と星座の位置関係から吉凶を占う星占いを、皆様も一度はなさったことがおありでしょう。
占星術に使われる星座は 12 種類ありますが、それぞれの星座に守護石があり、これを星座石と言います。これは約 3500 年前に書かれた旧約聖書の中に、ユダヤの高僧達が 12 種類の宝石が取付けられた胸当てをしていたことと、その石についての記述があること、またイエス・キリストの 12 使徒を表しているという説もありますが、この星座石すべてを所有し、月毎に身に着けることで運気が高まると信じられていたのです。

そしてこうした考え方が宗教や神話と共に色々な民族へと伝わって行く中で、現在の誕生石が出来上がっていったと考えられています。

ところで、誕生石は国によって多少違います。伝承を繰り返すうちに、各国での解釈の違いやアレンジが生じたためです。やがて 20 世紀を迎え経済が拡大すると、宝石商たちは自分たちの利益のためにそれぞれ別の宝石を推奨するようになり、消費者の混乱を招きました。そこで 1912 年、アメリカの宝飾品組合が世界に先駆けて 12 カ月の宝石を決め、現在の原型ができたのです。日本では 1958 年に決められました。
さて、トルマリンは「ペグマタイト」という鉱物の中に含まれます。ペグマタイトはマグマが冷えて固まった鉱物ですが、その過程でさまざまな成分が析出し結晶した正に「地球の結晶」なのです。そしてトルマリンは、そのカラーバリエーションの豊富さから、1800 年代に科学者が解明するまで長らく他の宝石と間違われてきました。ロシアの王冠に飾られている「シーザーのルビー」は赤いトルマリン(ルベライト)ですし、大航海時代にスペインからやってきた征服者たちはブラジルで発見したグリーンのトルマリンをエメラルドだと思っていました。
宝石の中では比較的お手頃なトルマリンですが、1980 年代にブラジルのパライバ州で発見されたトルマリンはパライバと呼ばれ、その特徴的なエレクトリックブルーの色合いがたちまち人気を集めました。現在ではパライバ州からの産出はほとんどありません。2000 年代にモザンビークなどでも発見されましたがその稀少性からトルマリンの中ではとび抜けて高価です。
多彩なカラーバリエーションが比較的お手頃な価格で楽しめるトルマリン。
ウエダジュエラーでは鮮やかなカラーのトルマリンをご用意致しております。ぜひ店頭にて色の違いをお確かめ下さいませ。
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