インドやスリランカなどのアジア、ロシアやチェコといったヨーロッパ、さらに北、南米大陸に、もちろんアフリカ大陸と、世界中で採掘されるガーネットは、古代エジプトでは来世のための財産としてファラオと共にピラミッドへ埋葬され、旧約聖書の創世記ではノアの方舟の行き先を照らしたとされます。古代ローマではガーネットに彫刻を施してリングに仕立て、重要な書類を封印するときの封蝋印として使われました。その後も中世にいたるまで王侯貴族や聖職者達は好んでガーネットを身に纏いましたが、1500 年頃にボヘミアで大きな鉱床が発見されると、その後のヨーロッパでボヘミアンガーネットの一大ブームが巻き起こりました。
このように数千年にわたり珍重されてきたガーネットは、もちろん現代でも人気の宝石のひとつです。ルビーとは違う、飲み頃のワインを思わせる紫がかったレッド。見ているだけで元気が出てくる鮮やかなオレンジ。萌える若葉のような鮮やかなグリーン。
そして比較的お手頃なお値段もガーネットの長所です。