私は現代のジュエリーと共にアンティークジュエリーが大好きです。
特に第一次大戦前のベルエポック時代のジュエリーや宗教色の強いエナメルを多用した中世のジュエリーに惹かれ、海外出張や旅行に行った際は必ずその国、街にあるジュエリー博物館や美術館を訪ねています。アンティークジュエリーにはつくられた時代背景や、ファッションなどの文化が反映されており、小さなジュエリーの中に広がる当時の大きな世界を想像することはとても楽しいことです。
残念なことに日本には世界に誇れるジュエリー美術館はないのですが、その中で情熱を持ち世界最高峰のアンティークジュエリーをコレクションされている方がアルビオンアートの有川一三代表です。
先日有川氏のサロンでコレクションを間近に拝見し、有川氏にレクチャーをして頂く機会がありました。膨大なコレクションからは、有川氏の一貫した審美眼とサザビースやクリスティーズのジュエリーカタログに掲載されるクラス以上の迫力を感じました。
将来日本にジュエリー博物館をつくるのが夢とのこと。私も同じ業界の者としてとても楽しみにしています。今回はその有川氏の「ジュエリールネッサンス宣言」と言うコラムをご紹介させて頂きます。是非ご一読下さい。
ウエダジュエラー
代表取締役社長
植田 友宏
アルビオンアート株式会社代表取締役。宝石商として活躍するとともに世界的なアンティーク・ジュエリーのコレクターとしても知られる。アルビオンアート・ジュエリー・インスティテュート主催。2005年より2017年迄東京芸術大学非常勤講師(ジュエリー史担当)。2009年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを授与される。2019年よりメトロポリタン美術館国際評議会会員。